昭和17年 鍛錬日誌 ― 2020年03月07日 14:30
元寇の役(ゲンコウのエキ) 鎌倉時代、蒙古(元)軍の船団が北九州沖に攻め寄せたが嵐が来て全部沈没した。後世、これを神風が吹いたと伝える。私の考えでは台風の季節だからあたりまえ。
片道燃料の飛行機でアメリカの軍艦に突入するのをカミカゼと言うがニュアンスが少しずれている。日本側は特別攻撃隊と称してカミカゼとは言っていない。アメリカ側が言い出した言葉が混同したと考える。
太平洋戦争末期、日本に勝ち目が無いとわかってくるや「国家存亡の時には神風が吹いて日本が勝利する」と軍人や政治指導者は国民に教えこんだ。私のクラスでも半数くらいは信じていたらしい。
戦争のむなしさ、指導者のおろかさがまざまざとわかる話。
昭和十七年七月十九日 ― 2020年03月14日 15:20
昭和十七年七月二十日 ― 2020年03月14日 15:27
いよいよ今日は輕井澤へ行く日。しかも仲良しと…。朝御飯もそこそこに荷物をしらべて父・母に挨拶して出掛けた。七時四十分の汽車(信越線)は割合に空いてゐた。関東平野はむし暑くていやだったが、碓氷峠へかゝると山の冷気が肌にしみて來た。
輕井澤駅は二、三年前から見れば人っ子一人居ないと言へる靜かさ。白服の巡査がいかめしく立ってゐた。ドイツ人らしい子が四人ばかり居た。
これは先生なんだかおわかりですか? 私達が夕御飯にうでをふるったといふ 形容詞の代りです。
※草軽電鉄 トロッコのような軽便鉄道。軽井沢--北軽井沢--草津間を走る。昭和三七年に廃線
※御池 照月湖
※叔母様 成城女学校卒業 当時二十歳くらい
※御姉様 白百合で二年上級
※モンチャン 叔母様の弟の叔父様と小学校以来の親友だが、叔父様が早逝された後も家族同様に不破家に泊まりにきている。 慶應予科生
昭和十七年七月二十一日 ― 2020年03月14日 15:41
昭和十七年七月二十二日 ― 2020年03月14日 16:04
午前中御池へモンチャンと私達とで行く。御池に淺間がさかさにうつって綺麗だった。
モンチャンに寫眞を取っていただいたが、私達の知らないあいだ(たとえば橋の上でブヨにさゝれた所をボリボリかいてゐる時だとか)にパチパチ寫されるので困った。
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