昭和十六年八月二十五日 ― 2019年11月14日 18:31
八月二十五日(月)晴
朝からからりとした良い天氣だった。
朝からからりとした良い天氣だった。
二十八日頃、東京へかへる豫定となり、勉強を朝の内にして、馬の所へ行く。馬車屋の小父さんはゐけいれんで寢てゐた。
押立山の麓まで行く。少し走ると体がドサドサゆれてとてもいたい。兄はなれゝばいたくないよ等と言ってゐるが、とてもそれどころではない。御晝までで家にかへった。
午後はあまり暑いので家に居た。四時頃、姉と御米の配給を取りに事務所へ行く。
夜、淺間山を見てゐたら、急に黒い煙をモコモコモコモコと出したのでばくはつかと思ったけれどさうではなかった。
それからさんぽに行く。八百屋の小父さんと色々な話をしておそくなってしまった。
かへりはとても寒くて空は一面の星。天の河もよく見えた。そして山の方で稻光がするのでこはかった。寒かったのですぐねた。
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